岡部克哉建築設計事務所

岡部克哉建築設計事務所 KOO
事例紹介
KNM邸
2.5層の可能性

東京都杉並区の住宅街に建つ2.5階建ての住宅です。
間口に対して奥行きの深い敷地で、道路が東側に接道しています。
この地域は、第一種高度地区に指定されていました。方位と道路、敷地形状との関係から、非常に厳しい北側斜線による制限を受けています。

計画の最初のステップは、家族4人が住まえる広さと駐車場を確保するにはどのように建物をレイアウトし、形状をどのようにするのが良いかという問題を解くことでした。
北側斜線は緩和規定がないので北側斜線ギリギリで屋根の勾配を決め、道路斜線については、天空率を使った緩和規定を採用しました。
このようにして建物の最大のヴォリュームを想定し、車を停める際の車の動きを計算しながら、建ぺい率を最大限に使って建物の形状を探りました。
同時にコストをコントロールしながら4人分の生活スペースを作るにはどのようにすれば良いかについても思いを巡らせます。
普通の2階建てでは床面積が足りず、地下を掘るとコスト的に厳しくなるので、今回は2.5階建ての建物として、床面積の確保とコストコントロールの二つの課題を解決しました。
廊下を短くする為に建物の中央付近に階段を設け、その両側でそれぞれ2.5階建てとしているのですが、片方は1階+1階+0.5階(ロフト)で合計2.5階、他方は1階+0.5階(天井高1.4mの床下収納)+1階で合計2.5階としています。


建物概要
工事種類
新築工事
用途
住宅
構造別
木造
所在地
東京都杉並区
用途
敷地面積
95.75㎡
建築面積
47.52㎡
延床面積
95.73㎡
階数
地上2階 地下1階
構造
木造(在来工法)
竣工
2013年